『Little Fandango』ってどんな舞台?
『Little Fandango(リトルファンダンゴ)』は「リンカーン郡戦争」を勝ち抜いた英雄の「ビリー・ザ・キッド」とその仲間たちの活躍を描いた群像劇です。
作・演出は西田大輔、主演は萩谷慧悟、長妻怜央です。
物語
ニューメキシコ州――かつてはゴールドラッシュに湧きあがり、
ならず者たちが活気を作っていたこの街も、
今では区画整理され、法の下に秩序が行き届いている。
その街で生まれた議員の息子・ヘンリーは親友のマクスウェルと共に、
家の屋根裏で一冊の古ぼけた日記を見つけていた。父親嫌いのヘンリーにとって知りたかったのは、この街の歴史。
自分の血の中にきっと隠れているであろう「カウボーイ」の真実を知りたいのだ。
そして、かつてこの街にいた伝説の悪童の名を。
その名は、「ビリー・ザ・キッド」。
21人を殺し、21歳でその生涯を閉じた悪童、そしてリンカーン郡戦争を勝ち抜いた「英雄」だ。日記を広げながら、少年二人は、カウボーイたちの世界に入り込む。
パッド・ギャレット、ドク・スカーロック、コー兄弟、リチャード・ブリュワー、
そして、自分と同じ名前を持つヘンリー・マカーティ。日記は、歴史となり、そして新たな西部劇が幕を開ける。
Little Fandangoの公式サイトより
レビュー
舞台美術は2階建ての家の断面になっていましたが、場面によっては酒場になったり、屋根裏部屋などのいろんな物に変化していくのがとても面白かったです。
また、空に当たる部分には日記帳になっており、場面の重要なメッセージが表示されるのでヘンリー達と一緒に日記帳を読みその物語を一緒に体験している感じがして良かったです。
「誰かを大切に想い、守ろうとする」為に大切な仲間を「裏切る者」・「守る者」・「死を望む者」の思いが一冊の日記を通じて描かれており、
登場人物全員が幸せにはならないけれど観終わった後清々しい気持ちになります。
カウボーイ毎にガンアクションが違うので、見応えがあります。
特にドク・スカーロックを演じている大海将一郎さんのガンアクションが一番好きです。彼だけが1人だけ銃身が長い武器(ショットガン?)を扱っており、舞台で凄く映えており、かっこ良かったです。
ビリー・ザ・キッドを演じている萩谷慧悟さんの2丁拳銃のガンアクションも鮮やかで凄く良かったです。
3時間30分という長丁場ですが笑みが溢れるシーン等もあり、最初から最後まで見応え抜群でした。
舞台最後に表示された「彼は彼らしく生きて死んだ」という言葉はビリーの墓碑銘に記載された言葉ですが、この時代に生きた彼ら全員に当てはまるんじゃないのかなと思っています。
ビリー・ザ・キッド時代を知らなくても、この舞台を観ることで理解することができ、興味がわきました。
公演情報
「Little Fandango」
作・演出:西田大輔
出演者:萩谷慧悟/長妻怜央/渡辺みり愛/校條拳太朗/山口大地/内堀克利/村田洋二郎/大海将一郎/吉川友/中村嘉惟人/横井翔二郎/瀬戸利樹/萩野崇/松田賢二
公演日程:
東京公演:2022年6月10日(金)~19日(日) EX THEATER ROPPONGI
大阪公演:2022年7月2日(土)~3日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
公式サイト:https://disgoonie.jp/stage/vol11/
観劇日:2022年6月11日(土)13:00公演