何故気づかなかった
信じられるものは常に側にあった
勇さん・・・・
あんたとつくった
新選組こそが俺の「義」―
新選組(おまえたち)がいたからこそ・・・・
俺は武士として生きられたのだ-(収録作品「殉白」より)
新選組の漫画では珍しく敗戦し北上する鳥羽伏見の戦い以降を描いています。また、新選組最後の隊長である相馬主計を描いている漫画は希少なので、この漫画に出会えて本当に良かったです。
史実に忠実に描かれており、作者の菅野文先生が新選組が大好きなのが伝わってきます。
真の武士となるために戦い続けた野村利三郎、新選組最後の隊長として全ての責任を背負った相馬主計、新選組の為に生きた土方歳三のそれぞれの新選組への思いや義を丁寧に描いています。
個人的には相馬主計が主人公の『散る緋』は、土方歳三亡き後の苦悩や決断を丁寧に描かれており、涙なしでは読めません。
新選組は土方歳三、沖田総司、斎藤一ばかり注目されがちだけど、他の隊士についてももっと知りたいと思わせる、素敵な作品です。
函館新選組入門漫画としてとてもお勧めしたい漫画です。
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